〈3〉凍える姫、眠れる龍

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「ちょ、誰?あのイケメン!」 「知らないの!?特進クラスの天才少年、駒崎君!成績トップで東大合格間違い無しだって」 「数学オリンピック出た有名人でしょ?新聞に出てた!」 「背ェ高っ!イケメン!」 「最近さ、数学研究会がミステリー研究会と揉めてるとかで、ちょくちょくこっちに来てたんだよね~まさか、愛莉狙いだったなんて!」 「ちょ!愛莉は黒夜叉君と付き合ってんじゃないの!?」 「まさかフタマタ!?」 「あり得な~い!」 「ちょ!何であんな子の周りばっかりイケメン?」 「節操な~い!」 「男子って、見る目ない!」 「そうだよ!あんなぶっさいくな顔して、ツインテールとかさ」 「可愛いと思ってんのかな?キモチ悪い!」 「服もそう。ゴスロリだか何だか知らないけど、黒とか十字架とかレースとか…死人みたい」 「それでさ、○○くぅ~ん♪とかブリブリしてんの?気持ち悪っ!」 「ああいうファッションはさ~、スタイルいい子がやるから似合うんだよ。アイツ、脚なんか、こーんなじゃん!」 「そーそ!網タイ履いたらハムじゃん!」 「ぶっさいく~!」 「ギャハハハ!」 という声が10秒くらいの間にいっぺんに上がったので、シエラが「何か用!?はっきり言いな!」と一睨みして黙らせてくれた。
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