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ガラス越しに赤いランプが光っている。カイの見せてくれた、カルトのシンボルマークの目玉がこちらを見ている。
(監視カメラ…?)
闇の中に白い霧が漂う。あたしの周りには白い百合、白い薔薇、白いマーガレット、…白い花、花、花。
美しいだけでまるで生気のない花たち…。
あたしの閉じ込められているのは、巨大なガラスの棺。 …まるで、白雪姫だ。
小さい頃、カイの家の庭で真似して遊んだことがある。だけど、こんなホラーなのはごめんだ。
どこまでが現実でどこからが夢なのか、あたしにもわからない。
寒くて苦しくて、また気を失ってしまいそうだ。…眠ったら、こんどこそ死んでしまうのかもしれない。
(どうして………?)
頬を伝う涙が温かい…あたしは、まだ生きている。
諦めたくない、助かりたい、帰りたい、
せっかく…、カイにまた会えたのに。
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