第1話

第一章 「当たり前」

そうして退屈した時間は過ぎて。

あっという間に下校の時間になった。

「颯。帰ろう？」

「！！！！天響が誘ってくれるなんて！！！！！嬉しす！！！！！！」

「うるさいな…」

天響、私の名前だ。

私はこの名前はあまり好きじゃない

父親がつけたのか、母親がつけたのかもわからない。

ただ、ろくな人間じゃなかったんだろう。

私が生まれた時にはもういなくて、里親のとこで暮らしていた。

てぃな、なんて名前……正直馬鹿にされるし好きじゃないけど…颯は躊躇い無く呼んでくる。