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初めてのデート。マイザーに連れられてレストランの前についたヴィタは大喜びした。
「ここ。先週オープンしたばかりのビストロコスモじゃない! 私行ってみたかったの。嬉しい」
ヴィタは青い瞳をきらきらと輝かせる。
隣にいるマイザーは誇らしげに笑って言った。
「喜んでくれてよかった。予約してるから入ろう」
店の中に入る。通された席は窓際。空に色とりどりの宇宙クラゲがふわふわ浮いている。
ヴィタは幻想的な景色に釘付けになった。ヴィタは言った。
「素敵なところね。すごくロマンチックだわ」
マイザーはメニューを広げてヴィタに見せた。
「飲み物は何にする? ここはテリーヌが美味しいそうだからワイニューロンでもボトルで開けるかい? 君が飲めるならだけど」
ヴィタは笑って言った。
「飲みたいわ。そうしましょう。なんだか今日はすごく素敵な夜になる気がするわ」
ヴィタとマイザーはいい夜を過ごした。
帰る前にヴィタはまたデートをする約束をした。
ヴィタが火星人とデートをするのは初めてではない。けれどこんなに素敵な夜は初めてだった。
”早くまた会いたい”
そう思いながらヴィタは今夜のデートを思い出す。
そして幸せな気持ちで眠りについた。
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