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書斎を出て寝室に来たマイザーが声を上げた。 「何してるんだヴィタ!」 ヴィタの手元にはパンパンに膨らんだかばん。 ヴィタはマイザーを見ずに言った。 「出て行くわ」 マイザーは言った。 「どうして出て行くんだよ。そんなことしたら本当に終わってしまう」 ヴィタは涙に濡れた瞳でマイザーを睨んだ。 「好きにしろって言ったじゃない!!」 マイザーはため息をついた。額に手を当てて呆れたようにマイザーは言った。 「どうしてそんな感情的になる? とりあえずその荷物は元に戻してくれ」 ヴィタは言った。 「嫌よ」 マイザーは言った。 「僕には君の気持ちがわからない。僕は君に何の不満もない」 ヴィタは言った。 「私は不満だらけよ。あなたは私がちょっとした用事を頼んでも動いてくれない。アンテナの修理だって何度頼んでもしてくれないから結局私がしたわ。怖かったし手も痛かった。隣の宇宙ハウスでは火星人がやってたわ」 マイザーは黙った。
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