79人が本棚に入れています
本棚に追加
ヴィタは眉を下げて言った。
「いいの? でも申し訳ないわ。あなたにだけ働かせるなんて」
マイザーは言った。
「気にしないで。僕がそうしたいんだ。好きな金星人のために働くのは火星人にとってちっとも苦じゃない。むしろやる気が出るよ」
ヴィタはマイザーの髪を触りながら言った。
「じゃあ私は毎日とびっきり美味しいごはんを作るわ。あなたのために。ここにテーブルを置いて私の作った料理を毎日一緒に食べるの。どう?」
マイザーは言った。
「ああ。それってすごく素敵だね。本当に楽しみだ」
2人がまたキスをしようとしたところで来客を知らせるブザーが鳴った。
ヴィタが言った。
「円盤ピザね」
マイザーは言った。
「邪魔されたな」
そう言ってマイザーはヴィタの唇にキスをして立ち上がった。
ピザを受け取りに行くマイザーの広い背中をヴィタは見ていた。
最初のコメントを投稿しよう!