現在

2/6
前へ
/52ページ
次へ
朝。目を覚ましたマイザーが寝室を出る。 ヴィタはもう起きていた。 テーブルについて銀河ソーダを飲んでいる。 マイザーは洗面所に向かいながらヴィタに言った。 「おはよう」 ヴィタはそっぽむいて目を合わせずに答えた。 「おはよう」 マイザーは顔を洗って歯を磨き髪をセットした。それから宇宙服に着替えた。 ヴィタはずっとマイザーの方を見ずに座ったままだった。いつもなら朝食の用意をしてくれていたのに。 昨日の今日じゃ仕方がないと思ったマイザーはそのままかばんを持って玄関からヴィタに声をかけた。 「行ってくるよ」 『いってらっしゃい』と声は帰ってこなかった。 マイザーは小さくため息をついて外に出た。 ”ヴィタのために帰りに花束を買って帰ろう”マイザーはそう心に決めた。 そして仕事を早く終わらせて帰るためにマイザーはいつも以上に仕事に集中して励んだ。 *******
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加