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異星間SLのホーム。
ヴィタは列車を何本も見送りながら、何度も自分のハンディフォンを確認していた。
もう時刻は夜の7時。宇宙ハウスを出てから3時間経っている。そろそろマイザーが帰っているはずの時間だ。
そうしたらマイザーは自分がいなくなったことに気がつくはず。
なのにまだ連絡がこない。もしかしたら仕事が遅くなっているのかもしれない。
時間はどんどん過ぎて行く。8時。8時半。
ヴィタは決めた。9時になったらSLに乗ろうと。
ヴィタの期待もむなしく9時になった。ヴィタはそのままSLに乗って自分の星を目指した。
ヴィタは思った。
”恋人がいなくなっても連絡1つ無いなんて、やっぱり火星人の考えていることはわからない。早く金星に帰ろう”と。
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