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「お土産よろしく。甘いヤツな?」
「……っ」
そのコウくんの言葉に、なぜだか無性に腹が立って。
「だから、違うって言ってるでしょ!!今日は、砂川さんの部屋に泊まりにいくの」
気がつけば、歩き出したコウくんに向かって、声を荒げてしまっていた。
……ああ、もう。
わざわざコウくんに、言わなくてもいいことなのに、どうしてムキになってしまったんだろう。
想像通り、コウくんは満面の笑みで振り向いて。
それから、何も言わずにまた会社に向かって歩き出した。
「遅れてごめんね」
待ち合わせの駅のコンコースに、五分遅れで現れた砂川さん。
「わたしも今来たところですよ」
そう言って笑って、一緒に歩き出した。
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