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「備品のチェックは、わたしが行くから、サンプルの出荷は、まりこちゃん、お願い」
「はい。わかりました」
出荷先リストをまりこちゃんに手渡して席を立った。
面倒臭い仕事は、早めに終わらせたい。
朝一番だと、問い合わせの電話もそんなにかかってこないはず。
「上の倉庫に行って来るから、ちょっと席外すね」
「わかりました」
総務課から鍵をもらって、倉庫に向かった。
備品のチェックなんて、10分もあれば十分だ。
埃っぽい倉庫には、あまり行きたくないけれど、こればっかりは仕方がない。
この前発注したカタログって、どれぐらい残っているんだろう。
解錠すると、ドアを開けたままで中に入った。
照明を点けて奥に進む。
途端に淀んだ空気にくしゃみが止まらなくなった。
「クシュンっ」
早く終わらせて席に戻ろう。
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