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「いらっしゃ…いませっ!」
コンビニの店員が、俺を見るなり、一瞬顔を背けたのが分かった。
まあ、元より上等な顔じゃないが…初めて見た奴はビビるだろ。
なんせ、顔の半分が火傷を負っていて、俺はそれを隠す気がない。
俺は缶ビールと、つまみになりそうな物を買い、作り笑顔の店員に金を払った。
「あ…そうだ。」
コンビニにやって来た本来の目的。
今日、そろそろ発売日だったよな。
俺は雑誌コーナーから、目当ての品を取ると、レジに持っていった。
店員の顔から、すでに笑顔が消えていた。
当然だな、俺みたいな奴が、まさか買うとは思わないだろ。
表紙に大きな文字で書いてある、今月の特集の文句。
『恋する乙女の守護星占い!意中の彼との相性は!?』
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