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娘の藤佳が自殺した。
原因はいじめ。
私にとって唯一の心許せる存在だった。
藤佳が生まれた日。
妻の佳絵が死んだ。
妻の命と引き換えに藤佳は生まれて来た。
だから娘には永くもっと生きてもらいたかった。
親のエゴかも知れないが私は、娘には幸せになってもらいたかった。
強く華やかに生きて私にいつまでもその愛らしい笑顔を向け続けて欲しかった。
なのに藤佳は、私に何も相談もせずに命を絶った。
小さな小さなお骨になって帰って来た娘。
私は、変わり果てた娘の姿に涙を堪える。
可愛い可愛い娘。
藤佳のいない日々を私が生きてゆけるはずもない。
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