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昔、佳絵を失った時にも似た想いが過った。
確かに私も死にたくなる程に苦しかったと。
だが私はあの娘の存在に救われたのだ。
生きることは難しいと思えた。
だが家に帰るとあの娘が笑いながらただいまとはしゃぎながらこの私を抱きしめてくれるのだ。
それがどれだけ弱かった自分の支えになったことだろうか。
日増しに佳絵に似て来る娘。
私は、娘に娘以上の気持ちを抱き始めた。
そう。人は、それを矛盾と云うのだ。
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