第7話

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「ああ、そうだ。明日のイベントはプレーヤーに選挙をやらせてみろって上から達しがあったんだ」 「プレーヤーに……?」 「脱落者をプレーヤー達で選ぶってことだ。こんなことは今まで無かったからな……」 そう呟いた佐々木の頭の中を呼んだかのように、神崎が口を開いた。 「さすがの黒川も焦るだろうな」 佐々木が頷いている。 宮本には、何が大変なのか解らなかった。 誰が脱落しようと、宮本には関係ないからだ。 しかし、佐々木と神崎は違った。 明らかに、黒川の脱落を案じていた。   翌日、モニター室には佐々木、宮本、神崎が居た。 今日の監視は神崎の担当だったが、佐々木も宮本も選挙に興味があった。その為、10時になる前からモニター室で待機していたのだ。 「先輩。もうすぐですね」 宮本は佐々木の横に座り、佐々木にボソッと耳打ちした。 「あぁ……」 佐々木はモニターを見上げた。 ――選挙か……。 死刑囚が、自分達の中から脱落者を選ぶ。 それは先が読めない事だ。誰が誰を選ぶかなんて分かる筈もない。 「あ、先輩! 始まりますよ!」
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