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アサ子は安島 竜司の意見ももっともだと思った。票が同数の場合は、また投票で決めるのかしら、と思っていた時だった。
「どうやら、それを気にする必要は無いみたいです」
山田はそう答えた。
最後の用紙を確認した後だった。
――ということは……。
アサ子と服部司が目と目を見交わした。
脱落者が決定しているということだ。
山田が手にした用紙には、アサ子か服部 司の番号、9か10の数字が記入されている。
山田はもう一度自分の手の中にある用紙を見下ろした。
真っ白な紙に殴り書きされた文字。
“10”
山田は、その用紙をくしゃりと握り潰し、大きく息を吸い込んだ。
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