第7話

32/36
前へ
/36ページ
次へ
三人で囲んだ映像は、手元が拡大されており、その手の動きは確かに、縦に一本線を引いてその横に丸を書いた。 「6番だよ。教団幹部の……」 画面がズームアウトすると、その人物が全体像を見せた。 長髪の、唇に釣り針がついた男、仲川智之だ。 「なぜコイツが10番を選んだんだ?」 「分かりませんね……。接触したとき10番が逃げたからですかね?」 宮本はそう言って席に戻ると、今度は服部 司の映像を出した。 頭が鳥の巣のように膨らんでいるせいで、斜め後ろからの映像では手元が見えなかったが、別の角度からの映像にはそれが映っていた。 縦に一本線、そして丸……。 「あ……。先輩! 10が出ました! 9番が10と書きました!」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加