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「それくらい捕まえろよ!!」
「ゴメンゴメン! 頼りにしてるよ竜ちゃん。早く行って。逃げられるわよ!」
吉田 瞳は申し訳なさそうに手を合わせている。
「クソッ!!」
安島 竜司は吉田 瞳が指差した方角へ急いだ。
――役立たずな男……。
吉田 瞳の目つきが変わった。
手を組む男を間違えたと思っていた。
アサ子が妬ましかった。
黒川が食料を調達し、調理してやっているところをこっそり見ていたのだ。
「水が欲しい……」
カエルを食べていたとき、安島 竜司が覇気のない声で呟いた。
「そうね……」
吉田 瞳は、洞窟にたくさんの水が置いてあったことを思い出していた。
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