第7話

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「ああ。自己紹介しましょうか。私は吉田 瞳。連続保険金殺人」 吉田 瞳はアサ子に握手を求めた。 「……進藤 アサ子です」 とりあえずアサ子はそれに応じて握手したが、警戒は解けない。 「まぁ、でも……。実は誰も殺していないのよ、私は」 「え?」 アサ子は思わず吉田 瞳を見つめた。 「一人、殺そうとしたのは事実だけどね」 吉田 瞳は海を眺めながら呟いた。 髪を耳にかけると、砂利の上に腰を降ろした。 過去を懐かしんでいる顔である。 「最初の主人は、本当にただの心筋梗塞で死んだのにさ。信じてもらえなかったのよ。証拠が無くてね……」 アサ子も彼女の隣に腰を降ろした。 真面目に聞かなければいけない話だと感じた。
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