第8話

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この歳にもなれば、反発するような弾力のある若い肌に色気は感じない。彼女のような揉んだ手の形に変形してくれそうな、柔らかそうな肌は魅力的ではある。 「1番を脱落させる話よ」 「奴はお仲間さんじゃねぇのかい?」 黒川は鼻で笑った。 「仲間? やめてちょうだい。あの男はライターを持っていたから利用しただけよ」 吉田 瞳の手が、黒川の首に絡みついた。 体をすり寄せ、頬と頬とが触れる距離で囁いた。 「何年入ってたか知んないけどさ、溜まってんじゃないの? 出してあげようか」
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