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「7番? 捕まったって何?」
「こっちとお友達ごっこがしてぇらしい」
濡れたシャツを脱ぎながら話す黒川に、アサ子は「本当に?」と目を丸くした。
「彼女は悪い人じゃないわよ。連続保険金殺人って罪名で死刑が確定したらしいけど、実は誰も殺してないって……」
「あー? 誰に聞いたんだ、そりゃ」
黒川がアサ子の言葉を遮った。
「誰って。彼女よ。話してくれたの。一人目の旦那さんは自殺なのに、彼女が殺したことになったらしいし、二人目の旦那さんは本当に殺そうとしてたらしいけど、その理由は一人目の旦那さんが自殺する原因を二人目の旦那さんが作ったからみたいだし……。でも未遂だったって……」
「ハッ。で、お嬢さんはそれを信じたって訳だ。お人好しを通りすぎて馬鹿だな」
黒川はシャツに含んだ水滴を絞った。
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