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「振り込んだ奴に頼まれたか? 工作しろって? 進藤 アサ子を脱落させないようにと言われたのか?」
宮本は、山田を一瞥した。
山田の手が小刻みに震えている。
図星なのだろうと思ったが、それよりも驚いたのは佐々木が山田の身辺を知っていたことだ。そんな素振りは露ほども見せなかった。
「もう行け! 所長には報告済みだ。辞表の用意でもしておくんだな」
佐々木は顎でドアを指した。
「先輩!! 誰が山田先輩をそそのかしたのか聞かなくていいんですか!?」
宮本がそう声を上げたのは、重厚な扉がバタンと閉まった後だった。
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