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安島 竜司は、投票から開票までの合間に服部 司と話していたのだ。誰に投票したのかと互いに教えあった。そして服部 司は、10番に投票したと言った。
その時、あの女はもう2票か、と思った。仲川 智之が10と書いたのを、たまたま見ていたからである。
――おかしいだろ。それが本当なら10番は3票じゃねぇかよ。6番の男は10番と書いた。見間違いじゃねぇ。
安島 竜司は疑心暗鬼を生じていた。
服部 司か吉田 瞳、どちらかが嘘をついていると思った。
――なぜ嘘をつく? 俺に投票したからか?
何も信じられなくなった。嘘つきは吉田 瞳かもしれない。隙をついて殺そうと考えているかもしれない。
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