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「そうよ! ママ。あなたのママ。ママも嫌いなの!?」
「……違う。ママは愛してる。僕だけのママ……。ママも僕を愛してるから……」
「私もママなの!」
「ママ……?」
「そう! 私、子供がいるのよ。5歳なの。可愛い子よ! あなたは5歳の時どうだった? ママに可愛がってもらった?」
遠くを見つめる住田 和也の体から、ふっと力が抜けた。
アサ子は恐る恐る体を起こした。
彼の気を引く事には成功したが、彼の様子がどこかおかしいのだ。
「5歳の時……5歳の時……」
そう呟き続けている。
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