京都寺町三条のホームズ～Episode Ⅱ～

episode1 『ラス・メニーナスのような』

ホームズさんにプロポーズしてもらったあと、私も私なりに自分の将来について考えた。

家頭家に入って、何ができるのかなって。

『蔵』の店番はできるかもしれないけど、自分なりにもっと役に立ちたいなって。

好江さんみたいに、パートナーと肩を並べてお仕事ができるのも素敵だなとか。

私は圧倒的に知識が足りないし。

それを資格で埋めるといってはなんだけど、学芸員の資格を持っていたら、いつか家頭家に入った時に、

自分自身、家頭家の人間として引け目を感じずにいられるかもしれないというのもあったり。