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「あ、あの、ホームズさん」
声を上げた私に、ホームズさんも皆も「ん?」とこちらに注目した。
「可南子さんのお願い、聞いてあげてもらえませんか?」
「葵さん?」
不思議そうな顔で私を見るホームズさん。
可南子さんと上田さんも驚いたように私を見ていた。
「可南子さんの人生が掛かっているそうなんです」
そう続けるとホームズさんは、苦笑して肩をすくめた。
「ですが、そうしたことは本職ではありませんし」
「ええ、分かっているんですけど、ホームズさんって凄いじゃないですか」
そう言うとホームズさんは、ピタリと動きを止めた。
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