白い蝶と小鳥

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私は自室のドアの前にいた。 ステンレス製の銀色のドアノブに手をかけ、開けようとしていた。 時刻はおそらく昼頃だったと思う。 ドアを開けた瞬間、叫び声を上げそうになった。夢の中なので何の声も出なかった。 私の部屋の至る所、ベッドの柵、机、椅子、本棚、あらゆるところに蝶々と小鳥がいた。真っ白な花のようだった。蝶々も小鳥も5匹くらいずついたと思う。 蝶々はモンシロチョウより少し大きいくらいであった。その色は雪のようで、触覚も羽も真っ白であった。ただ目だけが、血のように真っ赤だった。 小鳥も頭から尻尾の羽毛全てが真っ白であった。つぶらな目は黒々としていて、くちばしと足は桃色だった。どうやら白文鳥のようだ。 私の六畳一間の部屋には、窓から白っぽい日の光が差し込んでいた。その光が、部屋にいる白い鳥と蝶をいっそう白く神々しく見せていた。外に追っ払おうとしたが、なぜかかわいそうになってしまってやめた。 なんだか白い生き物たちが眩しい。 そう思った瞬間、私の意識は夢から引き戻され、目が覚めた。
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