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「桃さま、ところで、今夜は……アタシとご一緒してくださる?」
「えぇ~桃サマ、あたしだよねぇ~?」
雉ちゃんが頬を染めながら(と言っても、京劇メイクでよく分からないけれど)言うと、どこからともなく現れた因幡の白兎ちゃんも口を開く。
その手にはいかにも重そうな首輪がぶら下げられていた。
白兎ちゃんも、このお店で立派に女王様として働いているのだ。
「何言ってんだい、アンタのマタタビはウチのもんだよ!」
猫ちゃんまで……
そんな、選べないじゃないか。
「桃太郎、わしを放置してこんな所で遊ぶなんて、なんて鬼畜な精神的放置プレイっ!!」
迷っていたら、村の庵に置いてきたお婆さんまで店の扉を蹴破って現れた。
もうこれは、あのコースしかないっ!!
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