幕は閉じるが……

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『おい、桃太郎……  ……お前、もう白兎と愉しんできたのかよ?』  僕にぴっとり貼りつく白兎ちゃんを見て、猿くんが呆れたように質問してくる。  うん?  だって、白兎ちゃん、島へ渡る船に置いていかれたっていうから、可哀相だったし。  悲しみでフルフル震える尻尾で僕のこと誘ってきたし、白兎ちゃんも乗り気だったし。  ちょっとイジワルしながらイイコトしてあげたら、自分から『ONIGASHIMA』の店員さんだって教えてくれたし。  『じゃあ鬼さんの弱点とかない? 教えてくれたらもっとイイコトしてあげるよ……?』って囁いたら、この裏帳簿のこと教えてくれたし。  何よりこんなパッツンパツンな衣装に網タイツ、白い兎耳に兎尻尾って、もう『愉しみましょう?』って言ってるようなものじゃないか、ねぇ?  彼女を前にして手を出さないとか、逆に失礼だと思わないかい? 『え? 浜でヤったの?  いきなり野外? イヤだわぁ……』  犬ちゃんは引いてるみたいだけど、開放的な場所でやるからこそ、燃え上がるアレもあるんだよ?
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