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「…あ、私…すっぴんで…恥ずかしい…」
ひかるが両手で赤くなった顔を覆った。
内田さんの言葉よりも、その視線に反応したのだろう。
それでもなお、ひかるを見つめ続ける内田さんに俺は少なからず苛立っていた。
幼いひかるを…
恥ずかしがって顔を赤くするようなひかるを
内田さんに見られるのは
面白くなかった。
「内田さん、俺たちそろそろ出るんで。ひかる、俺が片付けるから出掛ける準備しろ」
「…う、うん」
ひかるは俺が声を掛けるとホッとしたように席を立った。
内田さんは寝室に入るひかるを視線で追って、そのドアが閉まっても席を立とうとしなかった。
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