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あっくんを起さないようにそーっと布団を掛けた。
…あっくん、ごめんね…
心の中で呟いて、ソファの前のフローリングに座ってあっくんを見つめる。
考えてみれば、あっくんの寝顔を見るのは…
…初めてかもしれない。
あっくんは私の寝顔を見飽きるほど見ているだろうけど。
長い睫毛(マツゲ)に筋の通った鼻。
眉毛が下がって、唇がわずかに開いていた。
仕事で疲れているのに私のために…
「…あっくん、ごめんね…」
今度は小さな声で囁いて、ソファの前からゆっくりと立ち上がった。
「シャワー…借りるね」
私はさらに小さな声で言うと、昨日買物したショッピングバッグから、必要なものを取り出してリビングを出た。
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