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「…そうだね。純粋で人を疑うことを知らない…って感じ。だけど…なんだか俺には警戒心がありそうだな?」
内田さんは静かに笑った。
「…もしかして、過去に何か痛い目にあった?…騙されたの?」
「…そんなこと…ないです」
私はそう返事をしたけれど、内田さんはそれを簡単に見透かした。
「…じゃあ…いいこと教えてあげようか?」
私は返事をしなかった。
「ひかるちゃんが騙されていたとしても、その時、相手がひかるちゃんに求めたものは何だった?」
「……」
「…金?まだ稼いでるわけでもないのにそれはないし、…愛情?んなわけねえよな、騙してんのに」
…やめて…
けれど、内田さんはやめなかった。
まるで見てきたみたいに言葉をスムーズに繋いでいく。
「そうなると…残るは…カラダ。そいつにとってひかるちゃんに求めていたのがカラダなら…」
…やめて…
「それがひかるちゃんの一番の魅力なのかもしれないよ」
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