準備中の事件

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後ろからクラクションを鳴らされて慌てて車を発進させた。 ひかるとは逆に俺の目は変に冴えていた…。 黒一色の車内でひかるの脚がやけに浮き立つ。 どう頑張ってみても視界にそれが映り込む。 ひかると話も出来ないので気が紛れることもなく、 俺は妙な気持ちを抱いたままハンドルを握っていた。 ひかるが起きる前に車はアパートに到着した。 駐車場に車を止めて、運転席の窓を半分ほど開けてエンジンを切った。 ひかるはさっきよりも深い眠りに入っちまってる。 安心しきった幼い寝顔に 俺は笑うしかなかった。 ひかるにとって俺は ここまで警戒心を持たなくていい相手になるんだな…
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