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俺に腕を掴まれたひかるが勢いよく振り向いてその腕を引こうとする。
「…イヤ!」
ひかるの思った以上に過剰な反応に俺も驚いて、その手を急に緩めるとひかるがバランスを崩した。
ひかるを庇(カバ)おうとしてひかるとカラダがぶつかり合い、俺たちはもつれるように倒れ込んだ。
「イテ…」
かろうじてひかるを抱きかかえてはいたものの、ひかるが俺の下になってしまったので、ひかるの下になった指の関節と肘(ヒジ)を強く打った。
けれど、それを気にしてる状況じゃなかった。
「…やめて!イヤ!お願い、やめて…お願い…」
俺の下でひかるは半分パニックだった。
「ひかる…?」
「ひかる!?」
「ひかる!!」
俺は慌てて自分とひかるのカラダを起してひかるを床に座らせた。
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