遠回り

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寝室のドアが閉まるのを見届けて 俺はソファに深くもたれた。 久しぶりに仕事に縛られない一日をひかると一緒に過ごした。 ひかるには言えないが 実は仕事で一日を終えるよりも… …疲れていた。 …と言っても、仕事とは全く別の疲れ…なのだけれど。 仕事は何でも割り切るようにしているけれど、 これは… そういうわけにはいかないのかもしれない。 勉強と仕事に突き進んできた俺は 自分で思っているよりも 免疫力が低下しているらしい…。 変なことを考えないように、たまには勉強でもしようと思って、デスクに積み上げている本の中から一冊を抜き出した。
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