遠回り

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男に警戒心を持っているひかるが 他の男にこんなことをするはずはなく、 だからといって、兄の芳樹にだってこれはしない。 俺にだから…してるんだ。 ひかるにとって俺は… 例えどんな意味でも 『特別な存在』。 俺は腰を上げて再びひかるの横に並んだ。 ただし、俺は布団の外でひかるは布団の中。 カラダを横向きにして肘(ヒジ)をつき、ひかるの寝顔を間近で見下ろした。 昔はこうやって… ひかるの昼寝の時間に横に並んでいた。 「…ひかる…」 俺はひかるの前髪に そっと触れた。
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