遠回り

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―――朝方。 なんだか周りがガサガサするので 薄暗いうちに目が覚めた。 意識としてはぼんやりと目覚めているが、俺の目は開かない。 …開けなかった。 ひかるがゴソゴソと動きながら、何やら小さく呟いている。 「…もう…あっくんてば寝相、悪すぎ」 ひかるは俺の下から布団を引っ張って、それを俺のカラダの上に掛け直した。 そして、ひかるもその中にカラダを丸めた。 こうなっちまうと俺とひかるは一つ布団の中。 ひかるは寝ている…正確には寝たフリをしている俺の手をそっと握った。 …おい。 思わずツッコミたくなるが、俺はそのまま目を閉じていた。 「…冷たい…」
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