遠回り

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「それにしても、あっくん、寝相悪すぎだよ!?全然布団被ってないんだもん。手だってこんなに冷えて…」 ひかると俺の手は繋がったまま。 俺の手を包むひかるの手があたたかい。 「あっくん…風邪引いてない…?」 ひかるが上目遣いに俺を見る。 同時に目に入るひかるの唇。 俺は何気なく布団をひかるの鼻先まで引き上げた。 「…大丈夫だ」 ひかるがホッとしたように目元の力を抜いた。 下がる目じりが俺の心の奥をくすぐる。 「…ひかる…まだ早いだろ?」 時計を見ればまだ4時半。 「もう少し…寝ようぜ」 ひかるの触れそうで触れない体温が あまりにも心地よく 急に眠気が襲ってくる。 返事がないので布団に隠れたひかるの顔を覗くと ひかるはもう… 眉を下げて目を閉じていた。
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