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「ん。今できるとこ」
あっくんがほとんどカタチになった本棚のビスを留めているところだった。
「わ、すごい!!」
私はあっくんの傍らにしゃがみこんだ。
「すごい。あっくんて何でも出来ちゃうんだ」
「…あのなあ、説明書があるんだし、箱を組み立てるくらい誰だって出来るんだよ」
「でも、すごい。あっくん、頼もしい!」
「…お前さあ…」
あっくんはそこでため息をついた。
「…どうしたの?」
「…お前、俺のこと、手のひらの上で転がしてねえか?」
私は一瞬考える。
…考えるけど…
…よくわからずに、そのまま首を傾(カシ)げた。
「…どういう…意味?」
あまりにもわからないので、それを誤魔化すために笑顔を付け足してみる。
すると、あっくんはさっきよりもさらに大きなため息を吐き出した。
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