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「…まあ、どうでもいいわ。昔も今も…単に俺がひかるに甘いだけだ」
そう言ってあっくんは少し肩を落とした。
確かにあっくんには…甘えてばっかり。
だって、あっくんは甘えさせてくれるし、
私が唯一…甘えられる人物でもあるからだ。
「…できた」
あっくんはそう言って工具を置いた。
「ひかる、運ぶからそっち持って」
「うん!」
本棚と言っても安くて簡易的な小ぶりのもの。
二人で持てば十分運べる重量だった。
「ここでいいか?」
部屋の壁際に、窓の下を避けて置いた。
ベッドに合わせたナチュラルな木肌で、木目まで見える。
空の本棚を見つめて思わず笑みが零れた。
「…いい感じ」
それを見てあっくんが言った。
「…ひかる、本なんか読むのか?」
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