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「いってきます!」
「気を付けろよ」
「うん、あっくんも気を付けてね」
「俺の心配はいらねえの」
「…そう?じゃあ、行くね」
ひかるは顔の横で小さく手を振り、玄関のドアを閉めた。
俺はひかるを送り出し、ドアの前で大きく息を吐き出した。
まさか、ここで
スーツ姿のひかるを見送ることになろうとは…。
ひかるよりも俺の方が緊張しているのは
…気のせいだろうか。
白のブラウス。
グレーのスーツ。
膝上(ヒザウエ)の丈のタイトなスカート。
どこからどう見ても新社会人のひかるは
全身から滲み出る初々しさがどこか危なっかしい。
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