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「…ひかる?どうしたの?」
あっくんに気を取られて、おぼつかない足取りになった私に理香が呼びかけた。
「…ううん、何でもない…」
私はそんな風に答えてしまった。
「まったく、酔っぱらいは困るわね」
理香は私の腕に自分の腕を絡めて私を引き寄せた。
「行くよ!!」
私は理香に引かれながらあっくんのいた位置を振り返った。
あっくんは私には気付いていない。
紺色のロングドレスの似合うスレンダーな美人が
私が理香にされているように
あっくんの腕に露出した細い腕を…
…絡めていた。
…あっくん…
「ほら、早く!」
理香に強く引かれて正面を向くと
その瞬間にも
私の酔いは…
…すっかり覚めていた。
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