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タオルのグルグル巻きは思いのほか動きにくく、
私はカラダをゆっくりと起こした。
強いて言えば
全身ギプスのような感じだ。
「…あっくん…」
私が返事をすると、あっくんは一度ドアの前からいなくなり、グラスを手にしてすぐに戻った。
私は剥き出しの肩に無理やりに布団を被って丸まった。
「…大丈夫か?」
あっくんがグラスを差し出しながら言った。
「…うん。ごめんなさい」
私はあっくんからグラスを受け取って言った。
脚の方は、あっくんが膝(ヒザ)近くまでタオルで巻いてくれてあるので、動きにくいものの、それほど目には触れない。
私はベッドの上でカラダをずらし、ベッドに腰を掛けた。
あっくんは…
私から少し距離を置いて座った。
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