太巻き

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あっくんの大きな手のひらが私の頭にふわりと乗った。 子供の頃とおんなじ… あっくんはやっぱり私を子供扱いするけれど あっくんに『頑張ったな』って言ってもらえるのは 誰に言ってもらうよりもうれしかった。 あっくんが私を認めてくれたような気がして うれしかった。 幼い自分に嫌気がさしていたのに あっくんに甘えられるこのポジションからは… …離れたくない。 …妹でも… …いいもん… すごく年下の… …幼馴染で いいから… だから… 「ねえ、あっくん」 「ん?」 「ちょっとだけ…こっちに座って…」 「…どうしたんだよ?」 「…お願い」
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