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ひかるが俺の同意を求めて幼い顔で俺を見上げる。
その格好とは…
不釣り合いなあどけない顔で。
「…そうだったかもな」
「そうだったよ」
ひかるが顔を突き出した。
あとわずかで…
唇が届く距離。
なあ、ひかる。
俺にも限界ってもんがあんだよ、限界が。
俺はひかるの腕をほどいてもう一度頭に手のひらを置く。
「早く着替えねえと風邪引くぞ。俺、コンビニ行ってくるわ」
「…コンビニ?」
「ひかるが言ったから食いたくなった」
「何を?」
「太巻き」
ホントはなぁ…
食いたいものは別にある。
俺はため息交じりに玄関を出た。
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