1225人が本棚に入れています
本棚に追加
その間、理香におされて青木さんの発言はほとんどない。
早速…
効果があったのかもしれない。
そう感じたのは理香も同じだったはずだ。
朝から大きな成果にテンションを上げて、理香は私たちの一歩前を歩き出す。
「さあ、今日も頑張るぞー!!あ!早く行かなきゃ!ひかる!行くよ!」
理香が私を振り返り、私がそれを追おうとする。
「じゃあ…青木さん、また…後で」
青木さんに一言断りを入れて歩き出すと、
私の背中からボソリと聞こえた。
「…ふーん。彼氏ねえ…」
私は振り返らなかった。
聞こえた…気がしただけかもしれない。
理香に追いつくと、理香は得意のウィンクをして見せた。
「大成功ね」
「…うん…」
自信たっぷりな理香とは対照的に
私には少し…不安が残った。
最初のコメントを投稿しよう!