親友の名案

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私はそのままの姿で部屋を出た。 「あっくん、おかえりなさい」 「…お」 振り向いたあっくんは私の制服姿に動きを止めた。 「ひかるの制服か…?」 「うん!今日、支給してもらって、サイズか合ってるか試着してたの」 「…大丈夫…そうだな。それ、スカートは短くねえの?」 あっくんは止めていた手を動かし始めて、ネクタイを緩めた。 「これが通常の丈だよ。下はパンツと選べるみたいなんだけど、私、背が低いから似合わないもん」 「…そんなの関係ねえだろ」 あっくんがあまりにもパンツを勧めるのでなんだかしょげる。 「…スカートも…似合わない?」 「あ、いや、そういうワケじゃない。パンツの方が…動きやすいって思っただけだ。似合ってるよ」 なんだか取って付けたような言い方に今度は少しふくれる。 「…後、パスタ作るだけだから、用意するね」 私は着替えるために寝室に戻った。
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