幸運の星

4/36
前へ
/36ページ
次へ
「嘘が下手な人って…恋愛下手が多いけど、ひかるもそれね」 理香は一人で納得していた。 私は理香にバカにされたような気がして、小さく唇を噛んで口を噤んだ。 でも… 何も言えない。 理香の言葉は…図星だから。 「…そろそろ…時間だね」 私が手付かずのヨーグルトを手にして立ち上がると、理香が拗ねた私をなだめるように言った。 「嘘がつけないなら、嘘じゃなくせばいいのよ」 …簡単に…言わないでよ。 そう思ったけれど、言葉にはしなかった。 私は理香のように要領もよくないし、恋愛にも不慣れ。 今日は帰ったらまたあっくんに相談だ…。 毎日変な相談ばっかりして… 私、このままじゃ… …あっくんに嫌われそうだよ…
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1210人が本棚に入れています
本棚に追加