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「この後予定があるから酔いたくないんじゃないの。それくらいわかりなさいよ?二人きりになったら安心して酔えるのよ」 「た、田部さん!そんなこと言ってないです」 「あらそう?そう言ってるんだと思った。あなた顔でわかりやすいから。知ってるでしょ?『目は口ほどにものを言う』って」 田部さんが私にウィンクして見せた。 「だから、森野さんには飲ませないの!ていうか、飲んでほしいなら私が代わりに飲むからじゃんじゃん持って来て」 「あなたに飲んでもらっても意味ないっすよ。飲むなら自分で。…今日はひかるちゃんの分まで飲みますから」 青木さんは無表情のままビールのジョッキを持ち上げ、口を添えて傾けた。 ジョッキの中の金色の液体が勢いよく喉に流れ落ち、白い泡だけがトロリと残った。 「青木さん…大丈…夫…」 …ですか? 私があまりの飲み方に声を掛けると、彼は言った。 「さっきも言ったじゃん?今日は…酔いたいんだよ」
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