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「…フゥ…」
ロッカーのドアをパタリと閉めた。
私は会社のロッカールームで着替えを済ませたところ。
15分も寝坊をした上に…
あっくんとの…やりとり。
なんとか朝食は食べたものの、
いろんな意味で…
味わってなんかいられなかった。
何でもないことのはず。
なのに、少しだけ…
…何でもなくは…ない。
あっくんとは幼い頃から触れあってきた。
抱っこもおんぶもしてもらっていたのだ。
それなのに…
あっくんのあの…
…腕。
私を引き寄せるたくましい腕の
その力に
私は今までにないあっくんを…
…感じてしまったのだ。
寝不足のせいか…
頭が少しボーっとする。
「行かなきゃ」
私は最後にネームホルダーを首から掛けてロッカールームを後にした。
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