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「大丈夫か?」
あっくんは私の顔を覗き込んで言った。
その視線は私と目を合せた後、唇を見つめる。
「…大丈夫」
私は何度も頷きながらあっくんの目を見つめ直した。
「…よかった」
あっくんはホッとしたように息を吐き出した。
そして、私を自分の背中に隠すと、優しかった目の色を変えて青木さんと向き合った。
「いつも森野がお世話になっています。随分と酔ってらっしゃるようですが、階段、気を付けてお戻りください」
あっくんは階段に視線をやった。
あっくんの目が青木さんに早く戻れと言っている。
初めて見る…
…あっくんの冷たい視線だった。
すると、青木さんもあっくんと同じ目つきでそれに答えた。
「こちらこそ、ひかるちゃんにはお世話になっていますよ。まあ…お世話してるんですけど。一日中ずっと一緒にいて…手取り足取り教えるのが僕の仕事ですから」
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